コラムColumn

vol.29 仙台庭師会

2021/12/7

皆様こんにちは。清水園でございます。 さて、この頃は現場のお話をはじめ研修会や講習会などのお話もお送りしておりますが、本日は代表が所属する「仙台庭師会」についてお伝えしてまいりたいと思います。

遡りますと昭和51年、仙台市におきまして7人の庭師により「仙台庭師会」は発足致しました。伝統技法の研磨・継承をはじめ、’精神の有り方を磨く’という点において庭師会は特徴がございます。その昔、庭師職は現代の総合建設業といった位置づけであり、社会的身分も高く選ばれた人しかなることの出来ない職業だったそうです。

例えば、昼は作業着で職人として働きに出、夜は着物を着て華道・舞踊・茶道などの先生を務める…といった、礼儀作法を身に着けた人。’親方’と称呼されるのも、大工や鳶職を凌ぎ庭師だけだったそうです。

「美しい庭を作る為に精神性や美意識を高めていた時代でした。そういった庭師本来の有り方…それを継承し育むといった意味でも、庭師会の存在はとても重要のように感じます。」

仙台庭師会設立時、清水園初代も参画しており副会長を務めていたとのこと。現代表も、平成21年に庭師会へ入会したとのことです。

「庭師会への入会は、役員7名のうち2名以上が推薦し役員会で認められれば入会できる仕組みになっております。私の場合は当時庭師会の会長を務めておられた齋藤千明さんから直々にお誘いがあり、入会の運びとなった次第です。

実は当時会則で ’現場に出る社長でなくてはならない’ といった条件があったそうなのですが…私はその当時専務でしたので、私の入会がきっかけで会則も変わったそうです。」

代表36歳、造園協会の青年部(定年45歳)にも入会しており、当時そのように兼摂する方はいらっしゃらなかったそう…なかなかの快挙です。

「青年部と違い、庭師会では’現場に残る’講習会を開催している点がとても良かったです。と申しますのも、青年部の講習会の場合、場所をお借りして設営から撤収までが一連のスケジュールに組まれているので、講習会での成果物が残ることはほとんどありません。

庭師会の場合、どこか会社の土地を使って成果物はそのまま残す方法をとっていました。

その他にも、旅行に訪れた際は会員それぞれの人脈で個人邸などのお庭を拝見したり…実力ある優秀な人達が集まる会だからこそ、得られた機会もございました。」

入会においても礼節を重んじる雰囲気が伝わってくるだけに、意義深い環境のようですね。

「そうですね、庭師会では技術だけでなく人間性の成長も求められます。実は、そういった庭師会への入会をきっかけに…今現在も趣味である生け花をはじめるようになりました。次回、そのお話を致しましょうか。」

ぜひ、楽しみにお待ちいただけますと幸いです。