コラムColumn

vol.141 令和7年仙台門松【前編】

2026/4/20

ー 設置現場に込められた緊張感と一年の集大成 ー

皆様こんにちは。清水園でございます。
今回のコラムでは、「令和7年仙台門松」についてお話しさせていただきます。

仙台門松の設置は、毎年恒例となっている青葉神社での奉納式からスタートします。ここを皮切りに、各業者が市内各所への設置作業が本格的に始まります。
今年制作された門松は、仙台市内で合計31基。そのうち清水園が関わったのは、会社単独で6箇所、グループ制作として仙台駅を含めた計7箇所でした。

今年の設置日程は、週末が重なった影響で、25日・26日の2日間に集中する非常にタイトなスケジュールとなりました。加えて、初日の25日の午後は大雨に見舞われ、作業は想像以上に過酷なものとなりました。

仙台門松は設置が完了したあと、「朱入れ」と呼ばれる儀式を行います。炭、白子、干し柿などを納め、ケンダイを取付け神様をお迎えする準備が整ったことを示す大切な工程です。見た目の完成だけでなく、門松としての役割を果たすために欠かせない作業でもあります。

2日目は一転して強風の中での作業となりました。特に三本足構造のウェスティンホテルの門松は完成するまでは不安定になりやすく、倒れないよう細心の注意を払いながらの作業となり、精神的にも体力的にも非常に大変でした。
また、市役所の門松は自動ドアが閉まってからのケンダイ設置となるため、作業開始は18時頃。すでに暗くなった中での作業となり、昼間とはまた違った緊張感があります。

完成後には、半纏を着て写真を撮るのがすっかり恒例となってきました。意外と皆さん半纏が好きで、自然と笑顔になります。社長と半纏姿で写真を撮ることが、仙台門松完成の合図のようなものにもなっています。

仙台門松づくりの中でも、特に難しい作業のひとつが松の木探しです。中でも栗の柱は、松よりも細いものがなかなか見つからないため、冬に伐採できるよう、夏のうちから目星をつけておきます。
昔から「森林と里山は違う」と言われますが、一度人の手が入った山は、定期的な管理をしなければ維持できません。手を入れ続けることで、初めて山としてのバランスが保たれます。

仙台門松の土台には、約20kgの砂を入れて重さを出し、さらに柱のガタつきを防ぐため、割った薪を詰めて一体感を持たせています。この土台への「差し方、並べ方」ひとつで、全体の美しさや安定感が大きく変わるため、特に神経を使う工程です。

仙台市役所の門松は、豪華さを重視したデザインで、昼間に見ると非常に立派です。ただし、設置場所の関係でコンクリートの柱が視界を遮ってしまい、2基の門松を正面から同時に写真に収めるのが難しい点は、少し残念なところでもあります。

しめ縄づくりもまた奥が深い作業です。硬く編みすぎると竹に巻き付けにくくなり、逆に緩すぎても形が決まりません。絶妙な力加減が求められます。
また、鐘崎さんの門松では、老舗ならではのこだわりとして「七階松」と呼ばれる質の高い松の木が使用されています。清水園でも、最低でも「五階松」以上の木を使うことを常に意識し、良い材料を探すことを心がけています。

松は「陽樹」と呼ばれ、明るい場所を好む木です。松を切ることで地面に日が入り、新しい松が育ちます。しかし、切りすぎてしまうと日当たりが良くなりすぎ、光を求めて曲がって伸びてしまい、まっすぐ育たなくなります。そのため、適度な伐採を行うことが、山全体の健全な管理につながります。