東北福祉大学 国見キャンパスの石積みは、初代から手掛けていた現場です。この時は、敷地内に新しい建物が立つため通路が狭くなりリヤカーが通れなくなる…というので、通路幅を拡張するために石の積み直しを行いました。積み直しの場合はいくつか気をつけなければならない点がございます。
一つは、以前に積んだ人の’個性’、もう一つは積んだ際の時代背景です。石積みにはどうしても積んだ人の考えや積む際の特徴や癖が出てきます。石も再利用しますので、表面に出ている部分と土に埋まっている部分とでは色も異なります。表面に出ていた部分はなるべく表面に使うようにするなど…元あった石の特徴を汲んであげる事も必要ですね。
このように同じ現場で過去を振り返り自身の成長や経験を実感できることもまた、石積みの魅力であり素晴らしいことです。