2021年清水園は、仙台市かまぼこの老舗 ’鐘崎’ ’仙台うみの杜水族館’に加え、’東北福祉大学’ ‘仙台駅東口 高惣木工ビル’…計4箇所の仙台門松の製作を手掛けます。
仙台門松の材料は現代の生活をしていると集まらないものがほとんど……門松を作る技術云々以上に、門松の材料を集めることが何よりも骨が折れる、と代表。
大量の木からも、表面に傷があるものや虫に食われたものを除けば使うことのできるのはごく一部。丁寧に洗浄・乾燥し製作を行って参ります。
「材料の収集から製作に至るまで大変なことの連続ですが……それを’やる’と決めたのは自分自身、弱音は吐いていられません。毎年自分との戦い…と思いながら、仙台門松を製作しております。」

鬼打木を取るため伐採の際 なるべく吊切りで傷をつけないように伐採し材料を揃えられる場合もあります。



山から材料を運搬してくる場合 どうしても機械で運搬するため傷だらけになる場合もありますが、 使えるところを選んで玉切りし材料にします。




鬼打木を取るため薪割り機で半分に割り皮を取れるところを選んで割っていきます。

約60cmの玉切りから大体3枚から5枚取れればいい方です。

割ったばかりの鬼打木は汚れているので高圧洗浄機で洗浄します。 うっすらと土やコケがついています


キレイになりました。

土台を作るのに削るため吸水や、虫に食べられている材料を分けるのと汚れを取るため2日ほど水に浸けておきます。

その後2日ほど乾燥させ加工に入ります。

汚れが取れてきれいになりました。

冬のうちに伐採し乾燥して材料を作っておきますが、残念ながら虫に食べられて使えなくなる材料もたくさんあります。

土台1対作るのに鬼打木が60枚ほど必要になるのでかなりの手間がかかります。また隣同士きれいに合うように鉈で削って固定します。その際虫に食べられている材料を見つけ廃棄します。

なるべく真っ直ぐな栗の木を探すのは大変な労力で細い栗は管理された山にたまにしか見つからない貴重な材料です。

葉っぱのついている季節から目星をつけておき冬に伐採します。


なるべく細くて真っ直ぐな栗の木を伐採しますが 多少は曲がっています。


栗の柱の上部には 竹を乗せるため枝を1本残しておきます。




傷をつけたくない場合は軍手を付けて手作業で ワラの皮を剥いでいきます。

大量に剥ぐ場合は機械を使う場合もありますが、少々傷がつくため やりすぎないように気を付けて作業します。

しめ縄を編む前に叩いて柔らかくしないと、曲がりづらく、途中でポキンと折れる場合もあります。

出来上がったワラでしめ縄を編んでいきます。ゲンダイの飾る部分は折れたり曲がったりしないように養生して作業します。

それぞれ幅が違いますので、幅に合わせて長さを見ながら編んでいきます。

水引きを差してお供え物を半紙で包みます。
